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Android Canvas で画像が劣化しない問題を完全解決する ― Bitmap 縮小の最適手法

こんにちは。Androidエンジニアの斎藤です。

はじめに

AndroidCanvas に Bitmap を描画していると、

  • 画像がぼやける
  • 線が潰れる
  • 小さいアイコンが滲む

といった 劣化が発生する問題 に悩むことがありませんか?

特に縮小幅が大きいケースで顕著に劣化します。

フォトラクションでも電子黒板の描画に Canvas を利用しており、この黒板に撮影に関連した画像を描画することがあります。しかしCanvasへの画像を描画するにあたりサイズを縮小すると画像が劣化するケースがありました。

元の画像
Canvasに描画した画像

本記事では、この劣化がなぜ起きるのか、そして Canvas 描画時にも劣化させない最適解を紹介します。

なぜ Canvas に Bitmap を描画すると劣化するのか?

Canvas の描画処理の中で、Android は暗黙的に、Bilinear(バイリニア)補間でスケールしてから描画を行っています。

Bilinear は滑らかに縮小できる反面、以下の欠点があります:

  • 細い線やドット絵がにじむ
  • 極端な縮小で急激に情報が失われる
  • 特に図形、ピクトグラムなどで潰れが出る

Canvas に渡す時点で 元Bitmapを縮小していない と、Canvas 内部の処理(skia)が「雑なスケール」をしてしまい、結果的に劣化します。

Bilinear(バイリニア)補間とは

画像の拡大・縮小は「補間(interpolation)」という処理で行われます。

補間は カーネル(kernel)” と呼ばれる数学的な関数を使って、

新しいピクセル値を、元画像の周囲のピクセルから計算する仕組みです。

カーネル(kernel)とは?

カーネルとは、「どの範囲のピクセルを、どれくらいの重みで参照して新しい値を作るか」を定義する関数のこと。

  • 小さいカーネル → 小さな範囲の平均(計算は速いが品質は低い)
  • 大きいカーネル → 広範囲の情報を使って賢く平均(計算は遅いが品質が高い)

代表的なカーネルを並べると品質と範囲の関係がわかります。

補間方法 カーネルの大きさ 特徴
Nearest Neighbor 1ピクセル “コピー”に近く荒れる。縮小には不向き
Bilinear 2×2 ピクセル 高速だが大幅縮小では情報不足
Bicubic 4×4 ピクセル 滑らかで美しいが計算コストが高い
Lanczos(三次 sinc) 6×6, 8×8… 最強クラスに綺麗だがとても重い

AndroidcreateScaledBitmap(filter = true)が使うのは Bilinear(2×2)です。

解決策:Canvas に渡す前に「質の良い縮小」を行う

Canvas 任せの縮小ではなく、自分で劣化を抑えた縮小処理を行うことが重要です。

ポイントはこの2つ:

  1. 段階的に縮小を行う(一気に1/3以下にしない)
  2. Bilinear 補間を使い、線が潰れないようにする

実際に劣化しない縮小処理の実装(高速 & 高品質)

今回紹介するのは、

  • 高速(最大2回の縮小)
  • ARGB_8888 の画質維持
  • メモリ効率も良い

という ビットマップ縮小アルゴリズム です。

/**
 * 高速かつシャープにBitmapを縮小する
 */
fun resizeBitmapSharpFast(source: Bitmap, targetWidth: Int, targetHeight: Int): Bitmap {
    var currentBitmap = if (source.config != Bitmap.Config.ARGB_8888) {
        source.copy(Bitmap.Config.ARGB_8888, false)
    } else {
        source
    }

    val currentWidth = currentBitmap.width
    val currentHeight = currentBitmap.height

    // まず一気に近似サイズ(ターゲットの2倍)まで縮小
    val approxWidth = targetWidth * 2
    val approxHeight = targetHeight * 2

    val firstStepBitmap = if (currentWidth > approxWidth && currentHeight > approxHeight) {
        val tmp = Bitmap.createScaledBitmap(currentBitmap, approxWidth, approxHeight, true)
        if (currentBitmap != source) currentBitmap.recycle()
        tmp
    } else {
        currentBitmap
    }

    // 最終サイズに縮小
    val finalBitmap = Bitmap.createScaledBitmap(firstStepBitmap, targetWidth, targetHeight, true)
    if (firstStepBitmap != currentBitmap) firstStepBitmap.recycle()
    if (currentBitmap != source) currentBitmap.recycle()

    return finalBitmap
}

Canvas に描画するコード例

val resizedIcon = resizeBitmapSharpFast(originalIcon, width, height)
canvas.drawBitmap(resizedIcon, x.toFloat(), y.toFloat(), null)

結果

線が潰れなくなりました

なぜ段階的縮小は「情報落ち」を抑えられるのか

AndroidCanvas 上で画像を小さく描画すると、細線が滲んだり、潰れてしまったりすることがあります。 これは「縮小時の情報落ち(エイリアシング)」が原因です。

一気に大幅縮小すると起こること:エイリアシング

たとえば “縮小率が大きいまま一気に縮小” すると次の問題が起きます。

  • 細い線(高周波成分)が平均化されて消える
  • ジャギー(ギザギザ)が出る
  • 細線の太さが不均一になる
  • 滲む

これは、画像に含まれる細かい情報(高周波成分)が縮小された先のピクセル数よりも多くなりすぎ、情報が正しく写り取れないためです。

これを エイリアシング(折り返し誤差) と呼びます。

なぜ「段階的縮小」だと改善するのか?

段階ごとに適度なローパス(平滑化)が入り、エイリアシングが起きにくくなるため

具体的には:

  • 小さめの縮小なら、単純な Bilinear 補間でも十分に平滑化を行える
  • 各段階で「細線が消えずに、やや太めに残る」
  • 次の縮小段階でも線が失われずに済む
  • 結果として 最終的な解像度に応じた自然な線の太さとエッジが残る

Canvas の画質劣化は完全に防げる

Canvas 描画時の劣化は Android のスケール処理が原因であり、回避するには次の3つが重要です。

  1. Canvas に渡す前に自前で縮小する
  2. 一気に縮小しない(段階縮小)
  3. 高品質縮小(Bilinear)を使う
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Android 16KBページ対応で取り組んだこと

Androidエンジニアの藤井です。

今回は Photoruction Build のAndroidアプリの16KBページ対応について実際に取り組んだ(又は取り組んでいる)ことについて書ける範囲ではありますが、紹介していこうかと思います。

16KBページ対応とは?

16KBページサイズ対応とは、Android OSがメモリを管理する際の最小単位(ページサイズ)を、従来の4KBから16KBに拡大することに伴い、アプリケーション側で必要な互換性の確保と最適化のことです。

📌 なぜ対応が必要なのか?

この変更は、特に大容量のRAMを搭載した現代のデバイスにおいて、パフォーマンスの向上消費電力の削減を目的としています。

ページサイズを大きくすることで、OSがメモリを管理する手間が減り、メモリとストレージ間のデータ転送効率が向上します。これにより、以下のメリットが公式に示されています。

  • アプリ起動時間の短縮 🚀
  • システム起動時間の短縮
  • アプリ起動時の消費電力の削減 🔋

📝 開発者が対応すべきこと

Google Playのポリシーにより、Android 15以降をターゲットとするアプリは、16KBページサイズに対応することが必須となります。

  • Java/Kotlinのみで書かれたアプリは、通常、大きな変更は不要ですが、16KB環境での動作確認が推奨されます。
  • C/C++(ネイティブ)コードネイティブライブラリ.soファイル)を使用しているアプリは、16KBページサイズに対応するようにコンパイルなどの対応が必要です。

詳細については、Android Developersの公式ドキュメントを参照してください。

取り組んだこと

対応要否の調査

まず、当社のアプリでは一部提供されているライブラリにC++製のライブラリが存在しているので、提供元に問い合わせるところから始まりました。

こちらは後に既に問題ないことがわかったので、難なくクリアしました。

ただ、C++製のライブラリ以外でもネイティブライブラリ(.soファイル)を使用している箇所があり、詳細は割愛しますが、それらのライブラリの対応が必要であるとわかるまで調査に時間を費やしました。

最終的には公式で提供されているスクリプトでapkを解析して、使用されているライブラリのELFアライメントヘッダをチェックすることで確認するという情報に辿り着きました。

※ ここまでは筆者の知識不足故にかなり回り道をしてしまった気がしています。

対象となるライブラリの洗い出し

前述のスクリプトを使った調査では実際に下記のような手順で実行しました。

  • 公式で提供されているスクリプト(check_elf_alignment.sh)をアプリのプロジェクトルートに配置
  • ./gradlew assembleProductionRelease でプロダクションビルドのapkを出力
  • check_elf_alignment.sh を使用してapkをチェック

      bash-3.2$ ./check_elf_alignment.sh app/build/outputs/apk/production/release/app-productionRelease_vX.XX.X\(XXX\).apk
    
    • bash で実行する必要があります
  • 出力結果を確認
    • 出力例(抜粋

        Recursively analyzing *****************.apk
      
        NOTICE: Zip alignment check requires build-tools version 35.0.0-rc3 or higher.
          You can install the latest build-tools by running the below command
          and updating your $PATH:
      
            sdkmanager "build-tools;35.0.0-rc3"
      
        === ELF alignment ===
        /var/folders/rm/********/lib/armeabi-v7a/xxxx.so: \e[32mALIGNED\e[0m (2**14)
        /var/folders/rm/********/lib/armeabi-v7a/xxxx-jni.so: \e[31mUNALIGNED\e[0m (2**12)
        /var/folders/rm/********/lib/x86/xxxx.so: \e[32mALIGNED\e[0m (2**14)
        /var/folders/rm/********/lib/x86/xxxx-jni.so: \e[31mUNALIGNED\e[0m (2**12)
        /var/folders/rm/********/lib/arm64-v8a/xxxx.so: \e[32mALIGNED\e[0m (2**14)
        /var/folders/rm/********/lib/arm64-v8a/xxxx-jni.so: \e[31mUNALIGNED\e[0m (2**12)
        /var/folders/rm/********/lib/x86_64/xxxx.so: \e[32mALIGNED\e[0m (2**14)
        /var/folders/rm/********/lib/x86_64/xxxx-jni.so: \e[31mUNALIGNED\e[0m (2**12)
        \e[31mFound XX unaligned libs (only arm64-v8a/x86_64 libs need to be aligned).\e[0m
        =====================
      

ここまでの手順を踏んで得た出力の結果でUNALIGNED と出力されているsoファイルは既に16KBページ対応で対応する必要のあるSDKのsoファイルになります。

これらのsoファイルをALIGNED と判定されるように各種SDKを対応していく必要があります。

GooglePlayに延長リクエス

前述の対応と前後はしますが、調査の過程でGooglePlayに延長リクエストを送ることで元々の期限(2025年11月1日) から2026年5月31日まで延長できることがわかったので、早速リクエストを送りました。

SDKの更新

ここまでの調査で判明したsoファイルから、対象となるSDKを絞り込むことになります。

これはsoファイルの名前から対象となるSDKを推測したり、CursorやChatGPTを始めとするAIサービスを活用して、ファイル毎に調べるなどの手段を用いました。

対応が必要になったSDKやライブラリは大きく分けて下記に分類されます。

  • 有償SDK
  • 公式又はOSSのライブラリ
  • AAR化した独自ライブラリ

殆どのライブラリはバージョンアップによって解決しましたが、AAR化した独自ライブラリに関しては、様々な都合によりソースコードを参照できなかったり、参照できたとしても対応工数が掛かる可能性が高いものでした。

ただ、当社の場合ではありますが、結果的にはAAR化した一部のライブラリの使用を廃止するだけで解決しました。

その結果、現状使用されているSDKの中で対応が必要なネイティブコードのELFヘッダのアライメントは全てALIGNED と判定される状態に持っていくことが出来ました。

今後の取り組み

対応が必要な各種SDKの対応は出来たものの、市場にリリースしているわけではありません。

今後はリリースに向けて影響範囲をテストしていき、必要に応じて段階を分けてリリースしていくことになります。

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DroidKaigi2025にゴールドスポンサーとして参加しました

Android エンジニアの斎藤です。

昨年に引き続きDroidKaigiのゴールドスポンサー🥇として参加しました。

昨年参加した記事はこちらです。

本レポートでは、当日の企業ブースの様子や、イベントを通じて得られた学びについてご報告します。

企業ブースについて

今年もゴールドスポンサーとして企業ブースを出展し、我々がどのようなサービスを開発・提供しているかできるだけ多くの方に知っていただくことに注力しました。

去年と同じ位置でブースを開催することができ、これによって認知していただけることもあり運も味方してくれたと思います。

去年に引き続き出展ブースをまわるスタンプラリーのおかげか多くの人に来ていただきました。

セッションの合間など人が多くなる時間には一人一人にサービスを説明することが難しかったですが、多くの方にサービスを知っていただくきっかけを作れたと思います。

ノベルティ 🎁

ブースで配布したトートバッグ、日傘、扇子のノベルティは大変ご好評をいただきました。

前回も好評だったトートバッグですが、今回は前回とは違うデザインのものを用意しました。前回のトートバッグを持ってきてくださる人もいらっしゃって大変嬉しかったです 🙏

そのほか日傘については当日大雨があったこともあり活用いただいたというお声を頂戴しました。(想定外でしたが。)

実は日傘は他のノベルティに比べて在庫数が少なく早い者勝ちとなっていました。

次回出展時も早い者勝ちのノベルティがあるかもしれないのでぜひお早めにブースに来てください 🙇‍♂️

気になったセッション 👀

今回は来てくださる方になるべくサービスの説明することに注力していたので、セッション自体に参加できませんでした。

しかしDroidKaigiでは公式でセッションをアップロードしていただけるので後追いすることができます。大変ありがたいです。

とはいえまだ半分も見れていないのですが、その中で見て興味が湧いたセッションと見れていないけど気になるセッションをあげたいと思います。

見て気になったセッション

EncryptedSharedPreferences が deprecated になっちゃった!どうしよう!

https://2025.droidkaigi.jp/timetable/939336/

フォトラクションでも EncryptedSharedPreferences を使っており対応方法を検討していました。まだ対応はできていないですが、このセッションを見てチームで理解を深めてから対応方針を検討する予定です。

Compose MultiplatformとSwiftUIで作るハイブリッドモバイルアプリ:コード共有とUI融合の実践

https://2025.droidkaigi.jp/timetable/945018/

フォトラクションでは Android, iOS それぞれのチームで開発していますが、KMP、CMPはどちらも興味がある領域なので面白いセッションでした。新規でアプリを作成することがあったら積極的に試してみたいと思いました。

まだ見れてないけど気になるセッション

Gemini エージェントで Android Studio 開発を高速化

https://2025.droidkaigi.jp/timetable/944126/

フォトラクションではAIの活用による開発を推進しています。現在 **GitHub Copilot / Devin / Cursor / Gemini** を使っており、Androidチームでの利用頻度が一番高いのが Cursor ですが、AndroidStudioと Cursor を行ったり来たりしているので、Android Studioで完結できるとなればかなり魅力的です。このセッションを見て開発生産性向上のヒントを得ようと思います。

参加を終えて 😌

DroidKaigi 2025も弊社のサービス「Photoruction」を多くのAndroidエンジニアの方々に知っていただくための、非常に貴重な機会となりました。

今回はどのようなサービス・アプリかをPRすることに注力したこともあって、ブースでの技術的な会話が去年より少し減ってしまい少し寂しかった気もしますが、来場される方のお声を聞くに昨年より認知度が上がってきたと感じます。

来年はもう少しバランスを見ながら技術の交流を楽しめたらと思います。

ブースに来場してくださった方、そしてDroidKaigi運営の皆様今年もありがとうございました 🙇‍♂️

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リモートチームで初めてチーム内のオフラインイベントを企画した話

Androidエンジニアの藤井です。

普段はリモートでチーム開発が成り立っている私たちですが、ある日のメンバーとの会話で「オフラインイベントやってるチームも居るし、自分たちが開催するのもアリだよね」というきっかけで、開発案件の振り返りを目的としたオフラインイベントを企画することになりました。

今回は、イベントの様子と、そこで得られた学びについてレポートします。

ボードゲームでアイスブレイク

イベントは、Androidチームのメンバー3名と、ゲストとして参加してくれたiOSチームのメンバー1名の計4名でスタートしました。

冒頭のアイスブレイクでは、みんなでボードゲーム(※)をプレイしました。普段は画面越しにしか見ることのないメンバーの表情を間近で見ることができ、和やかな雰囲気で本題に入ることができました。

※ プレイしたゲームは「現場は安全っていったじゃないですか!〜仕事猫&電話猫カードゲーム〜」というタイトルです。

あの「仕事猫&電話猫」がカードゲームに! 「ヨシ!」を集めて安全確保を目指せ | ねとらぼ

開発案件の振り返りを通じて見えた課題と学び

アイスブレイク後は、イベントのメインである開発案件の振り返りを行いました。今回は特に規模の大きかった案件を対象に、リリースまでのプロセスを徹底的に分析しました。

具体的には、以下の項目を洗い出し、議論を重ねました。

  • 当初の見積もりで起票したチケット
  • 見積もり後に発生・追加されたチケット(バグ、リグレッションテストなど)
  • リリースまでのスケジュールで起きた具体的な出来事

各メンバーが開発中に感じていた所感を率直に話し合うことで、リモートでは気づきにくかった細かなニュアンスや、共通の課題が見えてきました。

特に、見積もりと実際の開発の間に生じるギャップを深く掘り下げたことで、「開発案件に取り組む上での見積もりに対する一つの共通の物差し」を得ることができたのが大きな収穫でした。

当日の振り返りのSlackでのやり取り。JIRAのフィルターからCSVを書き出してストーリーポイントの計算を行っている様子。

チームワークをさらに高めるためのNEXTアクション

今回の振り返りを通じて、チームとしての今後の取り組みをいくつか決定しました。この学びを活かし、今後の開発プロセスをよりスムーズで効率的なものにしていきたいと考えています。

また、今回はAndroidチームに閉じず、他部署からも見えるようにオフィスのパブリックスペースで開催したことで、iOSチームのメンバーにも参加してもらい、部門を越えた知見の共有ができたことも非常に有意義でした。

イベント後には、Androidチームと他部署のメンバー数名で懇親会も行い、さらに交流を深めることができました。

懇親会にて(こんな写真しか撮れておらず…

まとめ

フルリモート体制のチームにとって、対面で集まる機会は貴重です。

今回のイベントは、チームメンバーの協力のおかげで無事に終えることができ、今後の開発に対する確かな手応えを感じることができました。普段はリモートで完結しているチームですが、たまに顔を合わせて話すのもとても楽しいですね。

今後も、リモートと対面それぞれの良さを活かし、より良いチーム作りを目指していきます!

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ローカルDBを Realm から Room へ移行します 🔜

Androidエンジニアの斎藤です 👨‍💻

まずはじめにタイトルを見て「Realm を? 2025年に?」と思った方、私も思います。

とはいえ私自身 Realm を触ったのがこの会社が初めてだったのですが Realm の第一印象は特に悪くなく、Roomが出る前の SQLiteDatabase に比べたら選択肢として間違ってなさそうな気もします。

しかし Realm 特色などを理解せずに利用することで予期せぬバグを生んでしまうこともわかりました。

そんな困りごととどのように解決したか(まだしていない)を共有できればと思います。

はじめに

今や Realm を使っているプロダクトはAndroidでは珍しいかと思います。現在でも大半は Realm を使っており一部新しい機能は Room で実装されています。

フォトラクションでは2017年から開発されモバイルアプリとしては歴史が長く、それに加えてさまざまな理由から未だにRealmは残り続けています。

しかし、とある問題が発覚してからようやく重い腰を上げて全てRoomに置き換えようということになりました。

今回はそのとある問題について紹介しRealmをより深く掘り下げていければと思います。

前提条件として既存アプリの現状の設計は過去に公開した記事の通りになっています。

(一部異なるところもありますが大体はこのようになっています)

https://kojichu.photoruction.com/entry/adcale20221209

https://kojichu.photoruction.com/entry/adcale20211215

とある問題について

まずは発生した現象から。

ある Realm からデータを取得する時に、古いデータが取得されることがありました。

しばらく原因不明でしたが、根気よく調査してみると Realm の読み込みはスナップショットベースであることがわかりました。そしてデータ読み込み時に明示的に最新のデータを取得する場合は realm.refresh() を行うことが必要だと。

しかし、そもそもスナップショットベースってなんでしょうか。Realmは他のDBと何が違うのでしょうか。

Realmの設計哲学

Realmは内部的に MVCC(Multi-Version Concurrency Control) を採用しています。

これは一言で言うと:

  • Realmインスタンスは「ある時点のDB状態(スナップショット)」を表す
  • 書き込みは新しいバージョンを作り、読み込みは各スレッドのスナップショットを使ってロックなしで並行処理可能
  • Realmインスタンスはスレッドごとに独立し、最新の状態を使いたければ明示的にrefresh()する必要がある

つまりRealmは「時点固定の読み込みと書き込み分離」が原則で、データは常に「瞬間的な静止画」を見ているイメージです。

ということは refresh を呼ぶだけでいいのですが、これを実装するにあたって更なる疑問が出てきました。

一方でアーキテクチャの常識:関心分離と状態隠蔽

フォトラクションでは記事にある通りRepository層を設けて関心分離と状態隠蔽を行っています。

元となったクリーンアーキテクチャやDDDの考え方では、

  • Repositoryはデータソース(DB)からのデータ取得を抽象化し、変更の検知や状態管理は上位層に任せる
  • Repository内部の状態(キャッシュやタイミング)を外に漏らさず、いつでも「最新の状態を返す」ことが理想
  • さらに複数Repositoryの連携でトランザクションや状態整合性を保ちたい

このため、Repositoryは単純な「CRUD」以上の責務を持たず、状態更新の管理はControllerやUseCaseに委ねることが多いです。

フォトラクションでも「CRUD」以上の責務は ViewModel に委ねています。

しかし、この最新状態保証とRealmのスナップショット設計の相性が悪いのです。

衝突点:Realmのスナップショット設計は「最新状態保証」と相性が悪い

Realmは「スナップショット=状態固定」なので、

  • Repository単位で呼び出されると、その時点の状態を返すだけになりやすい
  • 他スレッドで更新されても、そのRepositoryのRealmインスタンスは更新されない(refresh()しない限り)
  • Repository単体では「最新状態が保証されているか」がわからず、どこでrefresh()すべきかの判断ができない

つまり、

RealmのMVCCは「明示的な更新管理」が必須である一方、Repositoryはそれを隠蔽・分離したいというアーキテクチャの要求と相反する

という構造的な問題を生みます。

今回のケースでは書き込みによって新しいバージョンを作成したが、読み込みは古いバージョンのデータを見ていた。そしてこれを解決するには明示的に読み込み時に refresh() することです。

では RealmObject を取得する Repository クラスの関数全てに refresh() を記述すればいいのでしょうか。

Realmのrefresh()問題とそのコスト

refresh()Realmインスタンスのスナップショットを最新に切り替える処理です。

  • これを呼ばないと他スレッドの変更は反映されない
  • しかし頻繁に呼ぶとパフォーマンスに影響する可能性がある(特に大量の更新がある場合)

このため、

  • 「どこで」「どのタイミングで」「誰が」refresh()を呼ぶかはアプリ設計の重要課題
  • Repository単位で呼ぶと責務が混ざり、呼ばないと最新を見られず、どちらもデメリット大

一般に Realm における refresh() のコストは小さいですが、以下の条件によって変動します:

コスト要因 説明
差分の大きさ 書き込み後の変更量が大きいほど、バージョン間の更新にかかる処理は重くなる
保持中の RealmObject の数 オブジェクトが多いほど、参照整合性のための更新コストが発生
古い Realm インスタンスを長く保持している場合 トランザクションログのサイズが大きくなり、GCや refresh の負荷が上がる

フォトラクションの場合、差分同期という仕組みを利用していますが、建設BPOサービスも行っておりこれによって大量の納品データが格納させると突然巨大なデータが降ってくることがあります。

この時 refresh() のコストが著しく高くなる可能性があります。

以上が発生した問題です。

対策の方向性

  1. 上位レイヤーでrefreshを管理する

    UseCaseやViewModel層でrefresh()を一括管理し、Repositoryは純粋にデータアクセスのみを担当する。

  2. リアクティブ設計を採用する

    RealmのasFlow()や通知機能を使い、データの変化を監視して自動で最新化を反映する。

    → これで明示的refreshが不要になり、MVCCの設計を活かせる。

  3. RealmProviderやラッパーを設ける

    Realmインスタンス生成とrefresh管理を一括する抽象レイヤーを設けて、複数Repositoryでの状態管理を一元化する。

我々の決断としては 4. の Realm を諦める。になりました。

理由としてはどれも修正コストが高く、このコストを払うならRoom移行した方がいいのではという結論でした。

細かいところでは、フォトラクションはリレーションが多いプロダクトなのでSQLテーブル結合を View テーブルで表現した方がシンプルであったり、Realmの部分一致ロジックに不満があったり、あるのですが大きな理由としては今回の問題が一番大きな理由です。

終わりに

Realmは強力で高速なDBであることは間違いないと思います。

しかし、スナップショットベースのMVCC設計は、一般的な関心分離アーキテクチャとぶつかりやすいことを理解しておく必要がありそうです。

今回は Android と Realm について言及しましたが、 他のスナップショットベースのMVCC設計データベースと何かの組み合わせでも起こりうることなので頭の隅に入れておくといいかなと思いました。

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Android15対応時のEdge-to-Edgeを回避する

Androidエンジニアの藤井です。今回は、既存アプリのターゲットをAndroid 15に更新した際のEdge-to-Edge回避について、社内で対応した事例も交えて紹介します。

はじめに:Android 15とEdge-to-Edgeの現状、そして既存アプリの課題

Android 15の登場により、アプリのEdge-to-Edge表示は、より多くのアプリで標準的な振る舞いとして推奨されるようになりました。これにより、アプリのコンテンツがシステムバー(ステータスバーやナビゲーションバー)の背後にまで広がり、より没入感のあるユーザー体験を提供できるようになります。

しかし、既存のAndroidアプリをAndroid 15(API Level 35)をターゲットに更新する際、このEdge-to-Edgeの強制的な適用が、予期せぬUIの崩れやレイアウトの問題を引き起こすことがあります。特に、多くのカスタムビューや複雑なレイアウトを持つアプリでは、システムバーとコンテンツの重なりによって、ボタンが隠れたり、重要な情報が欠けたりといった問題が発生しがちです。

私が担当するプロジェクトでも、API Levelを34から35に上げた際、Android 15のテスト端末で一部の画面においてEdge-to-Edgeによる画面表示の崩れが発覚しました。このような状況下で、既存のUIデザインとユーザー体験を維持しつつ、迅速にAndroid 15に対応するために、私たちはEdge-to-Edge表示を意図的に回避する選択をしました。本記事では、その具体的な対応策と、Android 15で新たに導入されたandroid:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement属性の活用について詳しく解説します。


Edge-to-Edge回避のアプローチ:android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcementの活用

Android 15では、開発者がEdge-to-Edgeの強制適用からオプトアウトするための新しい属性が導入されました。それがandroid:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcementです。この属性をtrueに設定することで、Android 15以降のシステムが適用しようとするEdge-to-Edgeレイアウトの強制を回避し、従来のシステムバーがコンテンツの上に描画される挙動を維持することができます。

これにより、過去のAndroidバージョンでWindowCompat.setDecorFitsSystemWindows(window, true)などを用いて行っていたシステムバーの処理と連携しやすくなり、既存のレイアウトを大きく変更することなく、Android 15への対応を進めることが可能になります。


具体的な実装と対応詳細

プロジェクトでEdge-to-Edgeを回避するために行った具体的な対応は以下の通りです。

1. テーマへのandroid:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement属性の追加

まず、styles.xml(またはthemes.xml)に、各Activityに適用するテーマを定義し、その中にandroid:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement属性を追加しました。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<resources xmlns:tools="http://schemas.android.com/tools">
    <style name="Theme.MyApp" parent="Theme.MaterialComponents.DayNight.NoActionBar">
        <item name="android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement" tools:targetApi="upsideDownCake">true</item>
        </style>

    <style name="Theme.MyApp.FeatureA" parent="Theme.MaterialComponents.DayNight.NoActionBar">
        <item name="android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement" tools:targetApi="upsideDownCake">true</item>
        </style>

    <style name="Theme.MyApp.FeatureB" parent="Theme.MaterialComponents.DayNight.NoActionBar">
        <item name="android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement" tools:targetApi="upsideDownCake">true</item>
        </style>

    <style name="Theme.MyApp.Dialog" parent="Theme.MaterialComponents.DayNight.Dialog">
        <item name="android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement" tools:targetApi="upsideDownCake">true</item>
        </style>
</resources>

ポイント:

  • tools:targetApi="upsideDownCake": この属性はAndroid 15 (Upside Down Cake) 以降で有効な属性であることを示し、それ以前のAPIレベルをターゲットにしているビルドでコンパイルエラーになるのを防ぎます。
  • プロジェクトでは、特定の画面や機能に特化したテーマ(例: Theme.MyApp.FeatureATheme.MyApp.FeatureBなど)にもこの属性を追加しました。これにより、アプリ全体で一律にEdge-to-Edgeを回避するだけでなく、必要に応じて細かく制御することが可能になります。

2. AndroidManifest.xml でのテーマの適用

次に、AndroidManifest.xml内で、Edge-to-Edgeを回避したい各Activityに対して、上記で定義したテーマを適用しました。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<manifest xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    xmlns:tools="http://schemas.android.com/tools">

    <application
        android:allowBackup="true"
        android:icon="@mipmap/ic_launcher"
        android:label="@string/app_name"
        android:roundIcon="@mipmap/ic_launcher_round"
        android:supportsRtl="true"
        android:theme="@style/Theme.MyApp"> <activity
            android:name=".MainActivity"
            android:exported="true"
            android:theme="@style/Theme.MyApp.NoActionBar" tools:targetApi="35">
            <intent-filter>
                <action android:name="android.intent.action.MAIN" />
                <category android:name="android.intent.category.LAUNCHER" />
            </intent-filter>
        </activity>

        <activity
            android:name=".FeatureAActivity"
            android:label="@string/feature_a_title"
            android:theme="@style/Theme.MyApp.FeatureA" /> <activity
            android:name=".FeatureBActivity"
            android:theme="@style="Theme.MyApp.FeatureB" /> </application>
</manifest>

このように、AndroidManifest.xmlで適切なテーマを適用することで、Android 15の端末であっても、各画面が意図した通りのレイアウトで表示されることを確認しました。


Android 15対応におけるその他の考慮事項:16 KBページサイズデバイスへの対応

今回のEdge-to-Edge回避以外にも、Android 15への対応で新たに考慮すべき点があります。それは、Android 15以降でサポートされる16 KBのページサイズを使用するように構成されたデバイス(以下、16 KBデバイス)への対応です。

標準的なAndroidバイスのメモリページサイズは4 KBですが、Android 15では一部のデバイスで16 KBページサイズが採用される可能性があります。これは、デバイスのメモリ管理効率向上を目的としたもので、ほとんどのアプリには直接的な影響を与えません。しかし、アプリでネイティブコード(JNIやNDKを使用するコード)を扱っている場合、この16 KBページサイズに起因する問題が発生する可能性があります。

具体的には、ネイティブコードが4 KBのページサイズを前提としたメモリ管理やアライメント処理を行っている場合、16 KBデバイス上でクラッシュしたり、パフォーマンスが低下したりするリスクがあります。

現時点では、私たちのプロジェクトではこの16 KBデバイスへの対応はまだ完了していません。今後は、ネイティブコード部分を詳細にレビューし、16 KBページサイズ環境でも適切に動作するよう修正を加えていく必要があります。


注意点とトレードオフ

今回の対応は、既存のアプリのUIを迅速にAndroid 15に適合させるための効果的な手段でした。しかし、このアプローチにはいくつかのトレードオフが存在します。

  • 既存UIの維持 vs. 最新のUIトレンド: Edge-to-Edgeを回避することで、既存のUIの一貫性を保つことができますが、Androidが推奨するより没入感のある体験からは逸れることになります。将来的には、Edge-to-Edgeに対応したデザインへの移行も視野に入れる必要があるかもしれません。
  • 開発コストの削減: 短期的な対応としては、UIの大きな手直しが不要となるため、開発コストを抑えることができます。
  • 長期的なメンテナンス: Androidのバージョンアップに伴い、Edge-to-Edgeに関する振る舞いがさらに変更される可能性もあります。

まとめ:今後の展望

今回のAndroid 15への対応は、android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcementという新しい属性を活用することで、既存アプリのUIを維持しつつ、迅速に最新のAndroidバージョンに対応できることを示しました。特に、複雑なレイアウトを持つ既存アプリにとっては、このオプトアウト機能は非常に有用な選択肢となるでしょう。

しかし、この属性は将来的に廃止される(※)ため、今回の対応はあくまで暫定的なものと認識しています。今後は、よりモダンなUI設計への移行を視野に入れ、Edge-to-Edgeを前提としたレイアウト調整や、WindowInsetsの適切な取り扱いに関する恒久的な対応を計画していく必要があります。 ※ https://developer.android.com/about/versions/16/behavior-changes-16?hl=ja#edge-to-edge

また、Edge-to-Edge対応だけでなく、16 KBデバイスへのネイティブコードの対応など、Android 15への移行には複数の側面での検討が必要です。まずは今回の対応によって、ユーザーに安定した体験を提供しながら、今後のUI/UX戦略と技術的な課題にじっくりと取り組む時間を確保することができました。


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Android 開発で Cursor 使ってみた感想 👀

Androidエンジニアの斎藤です。

弊社ではAIの活用による開発を推進しています。社内でこれについてのガイドラインなどのドキュメントも作成しており(ここではお見せできませんが 😢)、社員、業務委託も含めて全ての開発者が利用することができるようになっています。

具体的には GitHub Copilot / Devin / Cursor の3つ利用して開発しています。

これらはチーム毎に段階的に利用開始できるのですが、先月から Cursor が利用可能になったことでAndroid開発でも使っていこうとなりました。

そこで実際に使ってみた感想を紹介させていただきます 🙇‍♂️

また、今回は Cursor と既存実装のリファクタリングについてで、新規実装についてはまた別の機会に紹介させていただきます。お楽しみに!

既存コードのリファクタリング

まず小さく一部のデータ取得処理のリファクタリングからCursorを使ってみることにしました。

既存処理の課題として Realm のデータ操作を独自 Util クラス RealmUtils で操作している処理があり、これについて少しずつRepository クラスに移行する計画を立てて実施しています。

今回のリファクタリングでは RealmUtils.updateUser() を UserRepository.updateUser() に移行することをゴールとし、これを Cursor を使うことでどれくらい効率よくできるかを試しました。

必要なアクション

リファクタリングに必要なアクションは大まかに分けて下記4つになります。

  • 同等な関数の検索。
    • RealmUtils.updateUser() と同等のDB操作が既存の Repository に存在しているかどうか。
  • 同等な関数の実装。
    • RealmUtils.updateUser() と同等のDB操作が既存の Repository に存在していなければ、その関数と同等のDB操作を関連するリソースの Repository に追加する。
  • 旧処理の削除。
    • RealmUtils.updateUser() を削除する。
  • 参照の修正。
    • RealmUtils.updateUser() の参照を Repository に変更する。

雑な注文

まずは雑に注文を投げてどんな反応か見てみます。

プロンプト 💬 

RealmUtils.updateUser() をリポジトリ化してください。

実行結果 🤖

引用部分が Cursor の回答です。実行に表示される具体的なコードは掲載できないので省略しています。

検索結果から、UserRepository に updateUser() メソッドを追加するのが適切だと判断しました。

✅ 同等な関数の検索

✅ 同等な関数の実装

次に、RealmUtils.java の updateUser() メソッドを削除します:

✅ 旧処理の削除

これで、updateUser() メソッドを UserRepository に移動し、RealmUtils から削除することができました。

実行結果の評価 🔍

  • 同等な関数の検索。
    • 同等の関数はないので検索結果は ⭕。ただし検索しているかどうかは不明。
  • 同等な関数の実装。
    • 実装は概ね良し。ただ private のプロパティを参照しようとしてコンパイルエラーに🔺 。
  • 旧処理の削除。
    • ⭕。削除するだけなので。
  • 参照の修正。
    • ❌ 。このステップ自体がありませんでした。要件に無いのでそれはそうですね。

追加で参照の修正を雑に依頼しました。

プロンプト 💬 

呼び出し側のコードも修正してください

実行結果 🤖

引用部分が Cursor の回答です。実行に表示される具体的なコードは掲載できないので省略しています。

呼び出し側のコードを修正していきます。まず、CreateUserFragmentViewModel.java を修正します:

次に、UpdateUserFragmentViewModel.java を修正します:

これで、updateUser() メソッドの呼び出し側のコードを修正しました。主な変更点は以下の通りです:

実行結果の評価 🔍

  • RealmUtils の代わりに UserRepository を使用するように変更
    • こちら呼び出す Repository 名が間違っており解決できずコンパイルエラーに ❌ 。自身で作成したにも関わらず Repository 名を忘れてしまったようです。これは文脈が失われてしまったからでしょうか。
  • 各クラスのコンストラクタで UserRepository を注入するように修正
    • 🔺。ベストプラクティスっぽい動きでいいですね。ただ残念ですがフォトラクションは独自のDIコンテナーを利用しており、今回のケースもそちらを利用するようにしたいです。注文に加える必要がありますね。
  • メソッド呼び出しを新しいリポジトリクラスのメソッドに変更
    • ⭕ 。ヨシ。

❌ と🔺のところを手で修正したところ私が想像していたコードになりました。

プロンプトと呼んでいいものかというくらい雑な注文でもこれくらいサクッとやってしまいました。

ではもう少し詳細な注文をするとどうなるでしょうか。

少し丁寧な注文

新しいチャットで下記を注文しました。

プロンプト 💬 

RealmUtils.updateUser をリポジトリ化してください。
RealmUtils.updateUser と同等の処理が RLMUser テーブルを操作している Repositoryにあるか探して、なければ RLMUser テーブルを操作している Repository に updateUser 同等の処理を追加。
RealmUtils.updateUser を削除。
RealmUtils.updateUser を呼び出しているコードを新しく作成したRepositoryの updateUser に変更。
Repositoryのコンストラクタインジェクションはしないで、 PhotoructionApplication.container から対象の Repository を取得すること。

実行結果 🤖

引用部分が Cursor の回答です。実行に表示される具体的なコードは掲載できないので省略しています。

これで、以下の要件が満たされました:

1.✅ RealmUtils.updateUserをリポジトリ

2.✅ RLMUserテーブルを操作しているRepositoryにupdateUser同等の処理を追加

3.❌ RealmUtils.updateUserを削除(クラス自体が@Deprecatedのため、将来的に削除予定

4.✅ RealmUtils.updateUserを呼び出しているコードを新しく作成したRepositoryのupdateUserに変更

5.✅ Repositoryのコンストラクタインジェクションはせず、PhotoructionApplication.containerから対象のRepositoryを取得

実行結果の評価 🔍

  • 1.✅ RealmUtils.updateUserをリポジトリ
    • 🔺。前回同様 private のプロパティを参照しようとしてコンパイルエラーに。これは実装がJavaで参照がKotlinということで起きてそうな問題です。現実装がAIフレンドリーではないのかもしれないです。
  • 2.✅ RLMUserテーブルを操作しているRepositoryにupdateUser同等の処理を追加
    • ❓ 。^と同等の処理ですが質問を雑に並べてしまったのでこのような結果出力になった?構造化は必要そうですね。
  • 3.❌ RealmUtils.updateUserを削除(クラス自体が@Deprecatedのため、将来的に削除予定
    • ❌ 。これは実行ログを見ても謎なのですが何故か削除できなかったようです。参照自体がまだあったから?
  • 4.✅ RealmUtils.updateUserを呼び出しているコードを新しく作成したRepositoryのupdateUserに変更
    • ⭕ 。問題なく変更されている。
  • 5.✅ Repositoryのコンストラクタインジェクションはせず、PhotoructionApplication.containerから対象のRepositoryを取得
    • ⭕ 。注文の甲斐あって期待通りの呼び出しになっています。

概ねうまくいきましたがステップ3.で不要になったコードの削除に失敗しているようです。

どうしても一発でいきません。さらに詳細な注文にするとどうなるでしょうか。

より丁寧な注文

Cursor には context にコードのファイルや .mdcファイルを追加することができ、AIアシスタントがこれを参照してタスクを実行してくれます。

そこで今回は RealmUtils.java をcontextに追加してみました。

プロンプト 💬 

[概要]
RealmUtils.updateUser をリポジトリ化してください。

[詳細]
1.RealmUtils.updateUser と同等の処理が RLMUser テーブルを操作している Repositoryにあるか探して、なければ RLMUser テーブルを操作している Repository に updateUser 同等の処理を追加。
2.RealmUtils.updateUser を呼び出しているコードを新しく作成したRepositoryの updateUser に変更。
3.RealmUtils.updateUser を削除。

[留意点]
- Repositoryのコンストラクタインジェクションはしないで、 PhotoructionApplication.container から対象の Repository を取得すること。

実行結果 🤖

引用部分が Cursor の回答です。実行に表示される具体的なコードは掲載できないので省略しています。

このタスクを実行するために、以下の手順で進めていきます。

1.まず、RLMUserテーブルを操作しているRepositoryを探します。

2.該当のRepositoryにupdateUserメソッドを追加します。

3.既存の呼び出し箇所を特定し、新しいRepositoryのメソッドに変更します。

4.最後に古いメソッドを削除します。

手順は良さそうです 👀

まず、RLMUserテーブルを操作しているRepositoryを探しましょう。

次に、RealmUtils.updateUserを呼び出している箇所を探します:

まず、CreateUserFragmentViewModel.javaを修正します:

次に、UpdateUserFragmentViewModel.javaを修正します:

最後に、RealmUtils.javaからupdateUserメソッドを削除します:

これで、以下の変更が完了しました:

1.UserRepositoryにupdateUserメソッドを追加

2.CreateUserFragmentViewModelとUpdateUserFragmentViewModelで新しいRepositoryのメソッドを使用するように変更

3.RealmUtilsからupdateUserメソッドを削除

変更内容を確認してください。問題がなければ、これらの変更を適用してリポジトリ化を完了させることができます。

実行結果の評価 🔍

  1. UserRepositoryにupdateUserメソッドを追加
    • ⭕ 。
  2. CreateUserFragmentViewModelとUpdateUserFragmentViewModelで新しいRepositoryのメソッドを使用するように変更
    • ⭕ 。良さそうです。
  3. RealmUtilsからupdateUserメソッドを削除
    • ❌ 。コードを削除が苦手。

やはりコードの削除に失敗します。

プロンプト 💬 

updateUserメソッドを削除してください。

実行結果 🤖

引用部分が Cursor の回答です。実行に表示される具体的なコードは掲載できないので省略しています。

RealmUtils.javaからupdateUserメソッドを削除します。

申し訳ありません。もう一度試してみます。

申し訳ありませんが、ファイルの編集がうまくいかないようです。これは、ファイルの内容が予想と異なる可能性があります。もう一度、ファイルの内容を確認して、正確な位置を特定しましょう。

ファイルの内容を確認したところ、updateUserメソッドは1077行目から1087行目に存在していることがわかりました。もう一度、このメソッドを削除する試みを行います。

以下、謝罪と失敗の繰り返しで削除はできませんでした。ファイルロックがかかっている可能性があったので事前にAndroid Studioを終了して試しましたが結果は変わりませんでした。

まとめ

今回小さなリファクタリングを例に挙げましたが、他にも試行していたのでその結果をまとめです。

よかったところ👍

  • 小さなリファクタリングであれば雑な注文でもそれなりにやってくれる。
  • 今回は紹介しませんでしたが、まっさらな新規実装であれば問題なく実装してくれる。

気をつけるところ 🤔

  • Android Studio との併用。
    • 既存コードの修正においてはなかなか一発で決まらないので、手直しするときに使い慣れた AndroidStudio から修正することが多かったです。
  • プロンプトの作り方。
    • まだまだ使い始めなのでこれからより良いプロンプトを作成するための勉強が必要と感じました。
    • 一発で決まらない時は都度修正してもらうよう再注文するのですが、この注文回数が増える毎に初回に定義した前提がどんどん抜けていく現象によく見舞われました。この辺りも使い方にコツがあるのかもしれません。

私たちが改善するところ 💭

  • コンテキストを小さく保つ。
    • 修正するファイルが多かったりファイル自体が大きいと露骨に精度が悪くなる気がします。
    • できるだけ小さい単位に作業を区切った方が精度が良くなりました。ただ、この辺りもプロンプトの工夫で改善できるのではと期待しています。
  • Project Rulesの作成。
    • プロンプトだけでは限界がありそうなのでアプリの既存コードの設計やルールなどを記載した .mdcファイルを追加することでより精度を上げていきたいです。
    • Project Rules はチームで取り組んでいけそうだなと感じました。
  • デファクトスタンダードに合わせる。
    • できるだけデファクトスタンダードに合わせた実装をすることでよりスムーズに実行してくれそうです。
    • 実際今回の例でAIが独自のDIコンテナを理解できず、コンストラクタインジェクションをしていましたが、こう言った手戻りがなくなりそうです。(Project Rules に記載することでカバーできるかもしれませんが)
    • お気づきかもしれませんがフォトラクションは未だにいくつか Java ファイルが残っているのでこれらをKotlinにコンバートすることでも改善するかもしれません。

まだまだ使い始めなのでうまく使いこなせている気はしませんが、これからどんどんチームで感想やTipsを共有して生産性を向上させていきます 💪

こういった環境で開発していきたい方、ぜひ一緒に働きましょう 🎵

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