こんにちは!株式会社PhotoructionでQAエンジニアをしています日隈です。 Photoruction Advent Calendar 2021の17日目の記事です。
そもそもQAとは
QAという職種に馴染みのない方もいらっしゃるかと思いますので、軽く解説をしておきたいと思います。 QAは「Quality Assurance」の名の通り、品質保証を担当するエンジニアです。 「品質保証」と言っても会社や組織によって求められるものや方向性がわりとばらっばらなので「こういうお仕事です!」と断言しづらい部分はあるのですが、ユーザーが問題なくソフトを使用できることを担保するというのが基本的な業務になります。
具体的には概ね以下の業務が多いですね。
- 企画の要件定義の際に「それいる?」「ユーザー使いにくくなってない?」と文句をつける
- 開発エンジニアが作ってきたものに対してテストを実施してダメ出しする
- テストで見付けた、細かくて要件が定まっていない部分に対して「こうしたほうが便利ですから!」と押し切る
- リリース後のプロダクトをいじった際に感じたことを「やっぱここ変えたほうがよくね?」と言ってねじ込み、開発の仕事を増やす
以上を踏まえてQAエンジニアと一般的な開発エンジニアがどう違うのかというところを、QA歴10年ちょいの私の視点から見ていきたいと思います。
(かなり個人的な偏見が入っており、必ずしも全ての事例に当てはまるわけではないのでその点予めご了承下さい)
目次
1.QAは無産階級
2.QAは保守的
3.QAは大雑把
4.QAは細かい
5.まとめ
QAは無産階級
文字通り、QAエンジニアは単体では何も産み出せません。 「ユーザーが問題なくソフトを使用できること」を確認するのが業務である以上、大前提として誰かが何かを作ってくれないとそもそも仕事が始まらないのです。
その点開発エンジニアは自身の力でコードを書いて作るべきものをを作ることが可能です。凄い。
そんな皆様の作り出したものをテストという名の棍棒でぶっ叩くのが我々QAのお仕事なのです。 この点を指して、俗に「開発は創造者、QAは破壊者」などと言われることもありますね。
口さがない人からは「QAは寄生虫」なんて言われますが、泣いちゃうので面と向かっては勘弁して下さい。
QAは保守的
全てのQAがそう考えているというわけではないのですが、QAというものはわりと少なくない比率で「現状で問題なく使えているもの」に対する変更を忌避する習性を持っています。 過去の経験でいうと、「appのリニューアル&話題作りのため、UIどころか導線から何から全てガラッと変えましょう!」という案件に対して明確かつ強固な反対意見を出したのはQAだけでした。
開発エンジニアは新しい技術をキャッチアップしていく必要があるためか進取の精神を持っている方が多く、変化に柔軟に対応する方が多いように感じます。 対してQAの判断基準は「既存を含むユーザーが使えるか使えないか」という点が非常に大きいため、見た目上の変更はなくとも今まで問題なかった箇所にバグが発生する可能性のあるバックエンドの改修やデザイン大幅変更による既存ユーザーの使用感切り捨てなどにはどうしても抵抗したくなるのです。
決してスモーク/リグレッションテストを作り直すのがめんどくせぇなどという理由ではない点ご承知おき下さい。
QAは大雑把
これまでのところでも書きましたが、QAはユーザーのポジションでの「使えるか使えないか」が判断の基準です。 そのため、裏側で何がどうなっているかなどはまず確認しません。 めっちゃコードが汚かろうが、何かよく分からん処理が走ってようが、それが表に出てこない以上一切気にしません。
たまに開発の方が「問題なく動いてるけどちょっとコードがとっちらかってるので整理しますね」的なことを仰るのを見たりするのですが、個人的には現状でも大丈夫なのにわざわざ整理するなんてマメな方なんだなー、きっとお部屋も整理整頓出来る人なんだなーという尊敬の目で見ています。
QAは細かい
上の内容と相反してそうですが実は並列であり得るのです。
前項の通り裏側なんか気にしないQAですが、それはつまり表に出てきたものに関してはめっちゃ気にするということなのです。 toCやtoB、ユーザー層がどのあたりかなどターゲットによっても変わるのですが、場合によってはデザイン確認において1pxのズレも許容しないなんてこともあります。
この辺開発の方からすると意味分からんと言われることもありましたね。 自分でもたまに意味分からんです。
まとめ
思いついたことをつらつらと書いてみましたが、QAエンジニアと他エンジニアの違いで一番大きいのはやはり「作る側か否か」という点かなーと思ってます。 「作る側」と「使う側」という根本的な相違からスタンスや視点の差も生まれてきてるように感じますね。
そんなわけで会社によってはQA vs 開発みたいな空気になることもあったりするのですが、今回の記事が相互理解に繋がるととても嬉しく思います。
ご精読ありがとうございました。
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